
自分の子どもが他の子どもに
噛みつくとは思ってもいなかった
自分の子どもが人に噛みつく場合、親にとっては、自分がそれにどれだけ悩んでいるかを他者に伝えるのは難しいことがあります。自分の子どもが完璧ではないことは分かっていても、まさか託児所から「困った事がありました」という注意書きを受け取るとは、実際には予想していなかったことでしょう。
とても幼い子どもや赤ちゃんが噛みつく理由には以下のようなものがあります:
- 世界を探索するために自分の口を使う、および(もしくは)
- 歯が生えてくるために歯が痛み、噛むことで気持ちよく感じる
しかし、子どもが自動的に噛むことから卒業すると考えるのは間違いです。
噛むことが将来問題になると考えるほうが、より一般的です。子どもが噛む感覚を楽しんでいて、噛みつくことで何らかの反応を得る、あるいは、たとえ否定的な注目であっても、大人からたくさんの注目を浴びることを、経験から思いがけず学ぶと、噛みつく行為はすぐにもっと頻繁に起こるようになります。噛みつくことが頻繁に起こる場合、社会的に他の子どもに拒絶されたり世話をする人々との間で頻繁にトラブルに陥ったりするといった、他の問題に繋がりかねません。
なぜ子どもは他人に噛みつくのか?
少し年が上の子どもや幼児、未就学の子どもが噛みつく理由には、以下のようなものがあります:
- イライラしたり、怒ったりしている
- 他の子どもがそうするのを見て、真似をしている
- 問題を解決したり自分の欲しいものを得たりするための他の方法を知らない。何が起きるのかを試し、人からの注目や反応を楽しんでいるのかもしれません
自分の子どもが乳児ではなく、他者とうまくつきあったり問題を解決したりするために、許容できる、人を傷つけない方法を学び始めることができる年齢に達しているとすれば、この問題への対処法に迷いを感じるかもしれません。「子どもに噛みつき返して、どう感じるかを体験させなさい」、「おもちゃで遊ぶのを禁止しなさい」、あるいは「他の子どもから遠ざけなさい」といったアドバイスをもらったことがあるかもしれません。こうした方法は善意から出たものですが、子どもに役立つスキルや行動を教えるには役に立ちません。
前向きなステップを踏む
問題が悪化するかどうか様子を見るのではなく、状況や子どもの年齢に応じて、子どもが噛みつくのを止める効果的な方法を見つけるため、ためらわずに支援を得ましょう。実際、新しい子育てのツールや対応策をいくつかピックアップして試すのに絶好の機会となります。傷つけずに他者に触れたり交流したりする、よりよい方法を子どもに積極的に教えることがカギです。そして、代わりとなるような行動を身につけるには練習が必要です。
多くの他の問題と同様に、大切なのは、子どもの動きをすべてコントロールすることではなく、責任ある自立した自制力のある人間になれるよう、自分で決断したり問題を解決したりすることができるよう、そして周囲の人達と調和して暮らすことができる社交性のある人間となれるよう、子どもを導くことです。